スプリンター ー考察ー
今日は菅田将暉のファーストアルバム「PLAY」から
「スプリンター」を考察する。
菅田将暉自身が一緒に音楽をプレイしたいアーティストとして、
amazarashiを挙げ、その中心人物、秋田ひろむから楽曲提供を受け実現した楽曲である。
スプリンター(短距離走者)というタイトル通り、疾走感のある楽曲である。
リリースされて間もないのと、
明日から4月、年度始めの良いスタートを切れるようにという願掛けで
この楽曲を考察する。
早速見ていこう。
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始めの一呼吸が 始めの一歩が 始めのストロークが 大切だ
ゴール、蜃気楼のごとく 炎天下のトラック 蒸発しそうな影
ともあれ走り出さなきゃ
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何事も、一番最初が肝心だ。
その後の勢いやペースを決定づける、最初の一呼吸や一歩やストローク。
向かうべきゴールは蜃気楼のように霞んで、遠く遠くに待ち構えている。
影が蒸発しそうなほど日差しが強い炎天下のトラック。
ゴールまでの旅路は厳しいものだ、一筋縄ではいかない。
ともあれ、ゴールするには走り出さなきゃ。
そのための最初の一歩が、大切なんだ。
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飲み干したペットボトル 競技場のベンチにて
蝉の抜け殻のような 投げ捨てたユニフォーム
あふれたゴミ箱の ほとんどは誰かの後悔
しおれた旗は 風を待ってる
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競技場のベンチでペットボトルを飲み干す。
蝉の抜け殻のようにユニフォームを投げ捨てる。
うまくいかないことだってあるだろう。
後悔することだってあるだろう。
ゴミ箱はそういった、ゴールを望んだ人たちの後悔で溢れている。
しおれた旗は風を待ってる。
君がまた走り出す、その時を。
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誰のせいか 誰のお陰かなんて 答え合わせはどうせ死ぬとき
フィニッシュラインの後も人生は続くように
終わって 始まって 終わって 始まって
「泣きたい時は泣いたらいいよ」なんて 決して言わない口が裂けても
こらえるべきだ その悔しさは 君を泣かせるには値しない
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誰のせいで失敗したとか、誰のおかげで成功したとか、
その答えがわかるのはどうせ一番最後の死ぬ間際だろう。
ゴールを迎えてもまた次のゴールに向かうように人生は続いていく。
終わりと始まりを何度も何度も繰り返す。
「泣きたい時は泣いたらいいよ」なんて口が裂けても言わない。
涙はこらえるべきだ。
その失敗は、挫折は、後悔は、君を泣かせるには値しないのだから。
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長い長い夜でした 今だから言える事
今だから言わせて 今までそうしてきたように
七月の砂浜 蒸発した黒い影
笑いかけてくれる人 いつしか過去になったけど
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悔しさで眠れなかった長い夜を何回も過ごした。
今だからこそ言えることを今だから言わせて欲しい。
今までもそうしてきたんだ。
その瞬間だから言えることをその瞬間に伝えてきた。
影も消え去ってしまうくらいの強い日差しの照りつける七月の砂浜、
一夏の思い出、笑いかけてくれた君も今では過去になったけど。
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焦りと不安の日々で 誇れる物もなく
意味もなく鼓動が うるさくて眠れない
もう一人の自分が 内から胸を殴る
しおれた勇気が 覚悟を待ってる
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誇れるような特別なものもない自分自身に焦りと不安が駆け巡る日々。
それに呼応するように、鼓動がうるさくて夜も眠れやしない。
心の声が、心の中の自分が内側から胸を殴っているかのようだ。
しおれた僕の勇気が、僕の心が、覚悟を待っている。
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誰の勝ちか 誰が負けたかなんて 答え合わせはどうせ死ぬとき
長い夜が明けても いずれまた夜は来る
終わって 始まって 終わって 始まって
「泣きたい時は泣いたらいいよ」なんて 言ってくれるな口が裂けても
こらえるべきだ この悔しさは 僕が挫けるには値しない
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誰が勝って、誰が負けたかなんて、
その答えがわかるのはどうせ死ぬ時だ。
苦しくて長い夜がやっと明けたと思っても
また何度でも同じような夜はやってくる。
明けては暮れるのを何度も何度も繰り返す。
「泣きたい時は泣いたらいいよ」なんて口が裂けても言わないでくれ。
涙はこらえるべきだ。
その失敗は、挫折は、後悔は、僕が挫けるには値しないのだから。
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家には帰れずに 電灯に照らされた
投げ捨てたユニフォーム 拾って走り出す
走り続けた距離だけ 諦めなかった分だけ
理由は増えてった 終われない理由が
「もう少し あと少し」でここまで来た これからもだ スプリンター
「もう駄目だ」って繰り返した これからもだ スプリンター
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このままじゃ家には帰れない。
悔しい思いをした僕を電灯が照らす。
さっき投げ捨てたユニフォームを、また、拾って走り出す。
走り続けた距離や諦めなかったこと、それが積み重なるほど
終われない理由は増えていった。
「もう少し あと少し」って自分に言い聞かせてここまできた。
「もう駄目だ」って日々を何度も繰り返した。
でも諦めなかった。
きっとこれからも同じ繰り返しだ。
まるで短距離走者のような僕の人生。
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後悔だとか 些細な自責だとか 熱情のあとに残る抜け殻
投げ捨てたゴミ箱 振り切った何度でも
終わって 始まって 終わって 始まって
「泣きたい時は 泣いたらいいよ」なんて 君が言うから泣けてくるんだよ
終わってたまるか どんな悔しさも 夢を終わらすには値しない
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後悔とか、小さな自責の念とか、
のめり込んで熱くなったものが、いつの間にか冷めて抜け殻のようになってしまったこととか
それらが溢れたゴミ箱を僕は何度も投げ捨てた。
何度も過去を振り切った。
終わりと始まりを繰り返した。
「泣きたい時は泣いたらいいよ」なんて君が言うから泣けてくるんだ。
終わってたまるか。
どんな悔しさも僕の夢を終わらせるには値しないのだから。
〜おしまい〜
書いてて、歌詞に書いてあることほぼまんま丸写ししている気分になったが、
それだけ、この楽曲は言いたいことが明確になっている。
「諦めない」ことを強く歌っている。
「理想に向かって走り続ける愚直な青年をイメージして作りました」
とひろむがコメントしているように、
諦めそうな時でも何度も涙をこらえて、
終わりと始まりを繰り返して、
これからもきっと同じような事が続くけど
それでも理想に向かって走り続けていく。
そんな青年の姿が描かれている。
諦めないと言い張るだけで、夢は終わらない。
走り続けるだけで、
失敗も後悔も、諦めない理由も、数々のゴールも
いろんなことが増えていく。
そう考えると、きっとどんな出来事も人生にとってはプラスで、
その最中にいる時は本当に辛いだろうけど
いつかきっと夢を掴む時にはそのどれもが輝いて見えるんだろうな。
僕も自分自身のこととか、これからのこととか、希望とか夢とか
諦めないと言い張ろう。
強く走り続けよう。
まだ、この前の悔しさを引きずってるけど、
この悔しさは僕を挫けるには値しないんだ。
(私情です)
今日はここまで。
なんだかまとまりのない考察な気がするけど、
また思い返す事があれば加筆修正していきます。
さよなら2017年度。
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